嬉しいお便り。いつもご依頼頂いている事業主様からお送りいただいた写真です。大きく羽を広げたようなサルスベリが桃色の花をちらつかせ始めています。(ちょっと電線に絡んでいるのはご愛敬)夏の始まりを伝える花ですが、今年のように暑い夏には真っ赤な花より、少し優しい色味が暑さを和らげてくれるはず。これから夏の終わりまでしばらくこの花とお付き合い。楽しい夏の思い出から夏休みの終わりと共に、この花の見ごろも終えるというストーリーが生まれます。年齢を重ねてから思い出す、あの頃に咲いていた花は、子供もの頃に見た景色が心のどこかに突き刺さっているからで、そんな風景や空間は自然の世界で勝手に作られるか?狙って意図した風景づくりが必要になります。沢山の花があふれる街でもいいでしょうが、この街は印象的かつ記憶に残る風景を1点に絞って上手に作り出したプロジェクトになっています。こんな風景で暮らす時間は、何事にも変えることができないもので、単純に住まいを買うという事がどれほど慎重にかつ丁寧に街選び、街づくりをする必要があるか考えさせられると思います。
公園話題が続きます。現在進行形でその他のエリアも含めて年内までに竣工させる必要があります。外構や植栽の中でも個人的には高いハードルは照明です。一見すると同じように照明器具を並べているだけに思えるのですが、自分なりの計画方法があって、その手法と現地の状況などに応じて少しだけ変化を作ります。単純に光源が大きければよいだけではなく、間隔や高さ、位置、照明器具自体の特性などイメージ通りに作るのはすごく難しいです。最近では明るすぎる計画地なども見かけるのですが、あかり協定等のプロジェクト毎の決まり事もやはり単純に設置した照明では後々問題が多くあるように思えます。そんな中やはりイメージに近い夜の風景を作ることの難しさはあるのですが、そのイメージを計画時からきちんと作り顕在化できるか?が不動産商品や街の印象、最終的には企業のイメージにもつながっていくことになります。少し話がそれましたが、外構やエクステリア、植栽を含めて印象づくりというのは単純な作業ではなく、経験値やイメージの強さを保つ事がすごく重要なんだと思っています。